今週末は参議院通常選挙です。
皆さん、投票に行きましょう。
参院選となれば、いつもマスコミ的に言われるのが、「自民党は医師会がバックにいて大票田で」なのですが、実態は全く違います。
この30年自民党が医師会にいい顔をしてくれたことはありません。昨年でしたか、郵便料金の価格改定がありましたが、ここで言われたのが「30年価格据え置きだった」の話。
それなら私も言わせてもらう。診療報酬改定は30年間で4%以下の値上げです。
「もう限界だなぁ」と思いつつ、歯を食いしばって頑張っているのが現状でしょう。
最近、「病院経営が苦しい」との話がよく放送されるようになりました。
大学病院はほぼすべてが赤字だとか。全国の労災病院も二つを除いて赤字だそうです。
市民病院だって赤字です。その補填は市民税でしょう。毎年何億という市民税がが市民病院に補填されています。市民が興味を示さないので、誰も知らないだけ。
ここで私が危惧するのが、「病院」=赤字、でも「診療所」=黒字。
すなわち開業医丸儲け。の過去からあるお話です。
たぶん、次回の診療報酬改定では、病院の赤字を解消すべく診療報酬を病院に手厚く、診療所は涙を吞んでいただくとなるのでしょう。
開業医と言えば、「ベンツを乗り回し、昼間はゴルフの打ちっぱなし」のイメージでしょうから、国民は快哉を叫ぶのでしょう。
でもね、内実はもっと深刻です。
都会にいるとわからないですが、地方は診療所がどんどん減っています。新規開業の初期投資は増えるばかりですから、新たな新規参入はありません。あっても負債の返済が優先されます。
私の周りでも、どれをきっかけに「診療所を閉じようか」という話ばかり聞こえてきます。
私自身、この仕事が好きだから、身体が持つ限りやり遂げたいですが。給与そのほか、支出が増える一方なので、私の給与を大幅カットして糊口をしのいでいます。子育てがほぼ終了したとはいえ、私も水ばかりでは生きられません。
これで噂される、電子カルテの統一化など、どうでもいいことにエネルギーを注ぎたくないと考えることも多いです。
令和12年。ここが日本の医療の分水嶺になるかも。即ち医療は国民の付託にこたえられなくなる。
残るのは、検査と投薬と、何か言えば「紹介しましょう」という無責任な診療所ばかりになるかもしれません。地道な医療は収入につながりません。
私?信念に従って毎日を過ごし、支持を得られなければ、とっとと閉院します。
私を理解できない患者さんのほうがどうかしている。という信念は開業当初から変わりません。
そのための努力を変わらず続けているつもりですから。