気候もよくなり、読書の秋ですね。つまらん大型連休のおかげで、少し読書の時間をとれました。本年17冊目は 辻村 深月 著  ハケンアニメ! マガジンハウス社 1600円です。珍しく書店をぶらぶらしていて、派手な表紙と変な題名にひかれて購入しました。アニメ業界はブラックという話が常識化しているので、「ハケンアニメ=派遣アニメ」、と勘違い。派遣社員のしんどくも楽しい日常を描いているのかと思っていたところ、「ハケン=覇権」なんだそうです。TV放映される同期のアニメで最高のプログラムを指すらしい。まぁ、好きじゃなきゃできないアニメ業界の裏はたっぷりと、描写されてますが、ホント主人公達は、アニメに魅せられているのだなぁと感じます。もともと「an.an」の連載小説でして、失礼ながら、あのような女性誌に小説が連載されているとは知りませんでした。「舟を編む」のアニメ版と言えなくもないですが、そこは女性誌、イケメンと美女といい人ばかりが登場します。3人の女性を中心に並行して話は進みまして、ちょっと鼻の奥がキュンとなるような、大団円を迎えます。本屋大賞ノミネートらしいですが、これくらいで受賞すれば「大賞」が泣くでしょう。しかし、人生をいろいろと経験し、体力の弱くなってきた、初老に近いオッサンには、十分ハートウォームな小説でした。そういう目で、これからはアニメを見ようっと。(嘘、アニメ観なくなって何年・・)