今日は、堺市整形外科医会の勉強会でした。それまでに、少しランニングをと考えていましたが、受付終了前30分に5人もの新患患者さんが来られ、あえなく計画破棄。中途半端に余った時間を雑用に使い、会場に向かいました。勉強会の前に、理事をしている堺市医師会学校医会の総会に出席。今の学校現場では、整形外科は精神科と並んで、最も関わりが多い科と思うのですが、終戦後に!できた法律によって学校医になれません。脊柱側弯症検診や来年から始まる運動器検診があるのですが、あくまでオブザーバー的な立場になります。残念ながら整形外科医の声は学校現場に反映されにくい現状です。上靴ひとつ改善されませんよね。隔靴掻痒の感あり。(イライラ)。その後勉強会へ。今日は、TVでも有名な府立母子保健総合医療センターで、長年活躍された川端先生のご講演でした。TVだとどうしても命に直結する心臓病とか、超低体重出産とかの話題になります。川端先生は、先天性の骨格異常などの治療にあたられてきたのでした。先天疾患により骨がなくて歩けない人、また骨の代謝異常で手足が非常に短い人。これらの人を先生の専門分野の一つである骨延長術(簡単に言えば人工的に骨折を作って骨を延ばす)を用いて健常人に近づけるのです。告白します。情けないですけど、私は涙が止まりませんでした。声にこそでませんが、肩を震わせる先生を幾人も確認しました。治療しなければ車いす生活であったろう子供が走っている。好奇の眼にさらされたであろう人が、青春を謳歌している。救命が尊い行いであることは当たり前です。でも人生を救うことの素晴らしさを目の当たりにしました。ここで治療を受けた子供たちが多く、看護師や理学療法士になっているそうです!そして思いました。「俺は毎日どうしてる?」毎日を一生懸命に患者さんに向き合っていることは、私自身誇れます。しかし先生の示されたスライドは「お前100%?」って問われた気がしました。感動の涙ではありません。高僧に、己の生き方について、心の底に楔を打ち込まれたような感覚。気力、体力の衰えを痛感する昨今、まだなお一層、世のために尽くさねばと決意した次第です。