私は、将来搾取されるばかりの子供たちを育てていますので、非常に冷徹に世の中を見ています。大東亜戦争の惨禍を省みるまでもなく、日本人は情緒で動く。論理を駆使しないですね。無意味なサプリメントを飲み、医者からの薬を拒否するなんて典型です。情緒で判断するので、こちらの論理は通じません。診察時に説明しても脱力することがしばしばです。そんな人に限って、手に入れる情報の源は非常に狭く、私はもうあきらめています。医者にもネットを全くしない人がいますから、「どうぞお好きに」と言うしかありません。日ごろ、日常の情報を地上波TVと新聞のみから得ている人々には、「お前は馬鹿だ」と言っているに等しい本年21冊目の本を紹介します。そこそこの年齢のオッサン、とりわけ団塊の世代に多いですね。己は掛けた何倍もの年金をもらって優雅に暮らしつつ「アベノミクスは失敗だ」とのうのうと言える人達。私の次の年代の諸君は、歯を喰いしばってでも日本を発展させないと幸せはありません。去りゆく人々の戯言に付き合っている暇はないのです。  これが世界と日本経済の真実だ 高橋洋一 悟空出版東京大学理学部数学科を卒業し、財務省キャリアとなった異色の元官僚です。以前「上念司」さんお著書を紹介した際に、財務官僚は法学部出身者ばかりで数字が読めない、と書きました。高橋さんは数学科出身で統計などを専門とするため、経済運営などがすべて理詰めです。現在の経済学がほぼ数学と同義に近くなってきていると聞く中で、なぜか日本だけは経済学部は文系学部ということになっています。それだけでも遅れています。この著書の中でも、氏の面目躍如です。書かれている項目をいくつか羅列して終わりとします。これでもあなたは、つまらんコメンテーターの並ぶワイドショー(ニュースショー)を日曜日の朝から観続けますか? ・中国はすでに成長率はマイナスで、GDPも発表している数字の3分の1程度だろう。 ・アベノミクスは概ね成功している。地方ではすでに労働者がいなくて困っている。 ・左巻きの連中は「日本は経済成長より、成熟を」というが、それでは将来日本はマイナス成長になる ・雇用の改善に伴い、自殺者は25%減少した。 ・増税すれば日本は崩壊する。 ・小泉進次郎は財務省に騙されている ・財務省が日ごろ言っている「日本は借金まみれで増税しなければ立ちいかない」は嘘。 ・若者格差より老人格差が深刻。 ・マスコミは既得権益と官庁の省益が一致するよう、平気で官庁の嘘を垂れ流す。(それを無批判に受け入れる幸せな国民!) ・新聞記者はその場でしか物を考えず、勉強しない。だからいつまでたってもデータが読めない。 ・集団的自衛権が、戦争のリスクを大きく下げ、コストも安くつく。 ・原発は結局高くつく。(反原発の人々はなぜか感情でしかものを言わない)いかがですか、ちょっと読んでみたくなりません?情緒ではなく、論理で物事をかんがえたいものです。自省をこめて。