産経新聞を購読されてる方は、岡崎久彦さんをご存知だと思います。
長年、定期的に紙面に論文を掲載されてました。
外交官で元タイ大使です。
私は、新聞やTVの論調と全く異なるものの見方からくる意見に括目しておりました。
その岡崎さんが昨年逝去され、これからの日本の行く末を思うとき、日本を正しい方向に導く方がまた一人いなくなったと、無念に感じました。
本年、回顧録の代わりになる、氏の記憶を速記録にとどめたものが書物になった。
 
 国際情勢判断半世紀 岡崎久彦著 育鵬社 1700円

これが本年9冊目の読書体験となりました。
もちろん、都合の悪いことまで書かれているとは思いませんが、それでも戦後日本の方向を決めるにあたり、国際情勢や、日本の政治家がどう動いたかなどが明らかにされており、政治のダイナミズムや官僚の凄味をまざまざと見せつけられました。
そこには、おかしな隣国との付き合いの処方箋も記されています。
即ち、1985年くらいまで、中韓ともに一切の歴史問題に言及しなかったこと、首相の靖国参拝にもふれなかったこと。
媚中の三木武夫がなびいたために、そこに〇日新聞を始めとする、戦後日教組教育を受けた記者がそれに乗っかって半日報道を続けたことなどが冷静に書かれている。
また、これは私が常に思っていることですが、「アングロサクソン」とは仲良く。と説く。それ以外と組むと、つぶされると。
私としては、増長する中国の末路はどうなるのかお聞きしたかった。

少しでも戦後日本史に興味ある人は、手に取ってみてください。
これを機に、私も氏の著作をいくつか漁ってみることとします。