やはり今年も猛暑なのか、熱帯夜が始まったようである。「今年は朝がまだ涼しいよ」と気持ちだけでも前向きにしていたのだけれど。我が家は、毎日6時半起床となっている。大学生の長女や、予備校生の次女は起きてこない。私自身も大学時代は、無茶苦茶な自堕落な毎日だったから、強く言える立場でもない。すべて大人の自覚ということである。予備校生は微妙なところだ。どうしても夜型になるから。嫁はんに言わせると「寝すぎ」らしいけど、私は1時には寝てるのでその後は知らない。長男はさすがに塾の勉強で遅くまで寝られないので、最近寝起きが極端に悪くなっている。それでもぼんやりと食卓につく。そして、計ったように、6時50分頃になると、蝉の声の大合唱が始まる。360度と思えるほど声が周囲から押し寄せる。会話がなりたたない。蝉にも好みの木があるようで、ヤマボウシやハナミズキに多くとまっている。多いときは1本の木に20匹以上。今日の朝刊に、風鈴の音が気になって心を病んでいるという投書が載っていて、少し不快になったのだけれど、蝉の声に心が病む人はいるのでしょうか。老いを感じるようになってからは、「短い夏を精一杯生きろ」という気持ちになって、一心に羽を震わせる蝉を眺めたりする。朝食を終えた息子は、国語の訓練の一環として指定された朝刊の記事を読んだり、ネット将棋をしてしばらくくつろいだあと、日課の計算ドリルを始める。感心ではある。私は、じっくりと朝刊を読み、あとは読書したり、診療所の雑用をして出勤までの1時間足らずを過ごす。朝はゆっくりしたいのである。これは朝早いゴルフの日でも同じ。だいたい出発の1時間15分前に起きる。最近は土曜日が夜遅くまで忙しいので、これを短縮している。それでも30分は必要。まだ次女は起きてこない。高校(遠距離通学だった)の時は目覚めてから10分内で自宅を出ていたな。予備校生になって、少しマシになったと思ってたら、案の定である。一番尻に火がついている奴がこれである。私が受験生だったころはどうだったっけ?早起きはしていたけれど、適当に昼間手を抜いていたような気がする。予備校の夏期講習なんかも行かなかったから、自室でペンをもって眠っていたのかも。その点、娘は真面目なんだろうとは信じている。社会に出たら、二度と味わえない解放感。がんばれすべての子供たち。さて今日も、集中した時間を過ごそうと思う。蝉も幾分静かになってきた。