春から、大型車の高速道路での最高時速が、現行の時速80㎞から90㎞に引き上げられることが決まった。

腰が抜けそうに驚いたのは、その理由である。

「働き方改革」でドライバーの勤務時間が制限されるので、少しでも有効に労働時間を使わせるため。なんやと。

馬鹿じゃない?

道路の制限時速は、事故を起こさないよう安全を守るため、決めてるんじゃないの?労働時間のタイムリミットが迫ってるから、速度違反してもええんか?

4時間働いたら1時間休息を与えることになっているはずである。医療機関でそんなことしたら、とてもじゃないが運営できないので、勤務時間が4時間を超えないように、受付時間も短縮して法令順守を心掛けている。今は顧客の都合より従業員の労働環境なのである。

その労働環境を守りつつ交通安全も維持するならば、運転手の交替性とか(新幹線なんかは途中で運転手が交替しますよね)すべきだろう。

車を運転する人ならわかるだろうが、速度を速くすると疲れが非常に増すのである。4時間にこだわって、運転速度を上げるなど言語道断だろう。

しかも高齢化が進む昨今、ドライバーの負担を増やすのはどうなのだ。

有識者会議に諮ったと聞く。「有識者会議」誰やねん。こんなん、政府や役人の言い逃れのためやないか。初めに結論ありき。その証拠にすでにトラックの速度制限装置は90㎞になっているのだそうである。

国民は愚弄されている。これで事故しても、責任はドライバーである。

背筋が寒くなった。

医療においても、4時間の壁を守りつつ、多くの患者をさばいて!こなすため、世間話などもってのほか、目も合わさず淡々と診療を行う医療が目に浮かぶ。

安全をないがしろにしたこの決定、マスコミは何も言わないのはなぜ?管轄する国土交通所の大臣が怖いのか。これ以上は私もよう言わん。