私、日々の診療の合間を縫って、大阪市大整形外科開業医会の会長も務めております。ほかにもいろいろ携わっております。

会長と言いましても、会の雑務全般を差配し、すべての行事に出席し、また大学医局とのパイプになり連絡交渉事を行う。不満は言われることはあれ感謝されることのほぼない、損な役回りと言えます。

こんな役はよほどのお調子者しか引き受けませんから、後継の決定に難渋しているところです。そりゃ楽しい行事があっても、酔うことなく冷静に目配りなんかしたくないですよね。

そんな会長職ですが、唯一の楽しみが、秋に行われる文化講演会の演者を決められることです。予算内という条件はありますが。

私は読書が好きなので、著者に連絡をつけ、お呼びする。会長就任の2年間はコロナで会自体が開けなかったので、昨年から再開しました。

昨年は地震学で有名な「京都大学の鎌田浩毅先生」に、来る南海トラフ地震について講演いただきました。富士山噴火との関連など、「日本滅亡」の恐怖でしかありませんでした。

今年は報道写真で有名なカメラマンの宮嶋茂樹さんにお越しいただきました。ウクライナ戦争開始からすでに4回も現地へ飛んでいる猛者です。皆さん戦場カメラマンと言えば、ベレー帽の方を思い浮かべるでしょう。修羅場のくぐり方のレベルがちがう。TVでは絶対出せない、戦争のリアルを感じる凄惨な写真。腰の引けた日本のマスコミが流す戦争報道がいかに胡散臭いかよくわかりました。ますますマスコミ不信になりました。

東日本大震災を扱った「再起」は、今でも見返せば涙がこぼれます。最新の「海自創設70周年記念写真誌」は、波の音や潮の香りがしそうです。

また宮嶋さんは、素晴らしい文章力の持ち主で著書も多い。普段のたたずまいや、写真から感じる人柄とは真逆の筆が、とても面白い。フセインイラク戦争や、アフガニスタン戦争など悲惨な現場を描写しているのに、そこらのお笑い番組が吹き飛ぶほどの破壊力を持った面白さです。電車内で笑っている自分に気づき、下を向きました。

会長特権で、著書に落款をいただきました!どうだ!

また診療所の待合室に置きますので、ご覧ください。

会の後、宮嶋さんも一緒に、「美々卯」でうどんすきをご一緒したのですが、参加者全員、興奮してたのか、かつてない酒の消費であったことを最後にご報告しときます。

会長冥利に尽きる夜でした。