整形外科の開業医をしておりますと、夜診はけっこう多くの子供たちで賑わう。学校でケガした子が多いのはもちろんですが、それより目立つのがクラブ活動の子たちだ。たいがい「○○が痛い」と。私を信頼して?来てくれるのはありがたいが、少し診察が苦痛でもある。というのも、診察結果は「クラブのし過ぎ」でることがほとんどだから。「××中学の△△部」というだけで、どこが悪いかわかるほど。初夏に急に来院が増えたら、「クラブの顧問変わったん?」と思う。ほんま、クラブ活動の指導者をどうにかしてほしい。文科省は週1回は休日を設けるように通達を出している。教育委員会からも指導は受けているでしょう。それを平気で無視する教師って何なん?私からすれば虐待である。中学生はまだ身体が成長途中で、壊れやすい。骨格が完成していないから、筋肉も強くならない。それに運動し過ぎたら成長ホルモンがでなくなって、身長が伸びひんで。しかもひたすら、反復練習を上から目線で指導するから、反射神経で競技する生徒が増える。スポーツは頭使ってやるもんやで。100mを何本走っても、サニブラウンに勝たれへんて。速く走るフォームを考えな。実はその競技があまり好きなのではないか?その証拠に、その競技の有名選手を知らない。Vリーグ観たことないバレーボール部員って信じられない。試合に出ることしか頭にない。親まで目が血走っている。何か月も痛いの放っといて、明日試合や言うて来院されても困る。さらに彼らは、ほぼ全員リハビリを希望しないのである。しかもクラブを休まない。どうしたいのかなぁ?まず、毎日クラブをしようとする教師を何とかしてくれ。教育委員会に密告してくれ。内申の人質があるから、直接言いにくいやろ。練習時間を短く。長くやっても自己満足やで。練習後必ずみんなでストレッチやってくれ。知らんかったら調べろ。何のためにうれしそうにスマホ持ってんねん。親は常に冷ややかな目で、教師と子供を見ろ。同調して鼻息荒くしてどうする?最終的には、クラブ活動を学校の現場と切り離すのが大切だと思う。最後に、クラブ終わってから診察に来るな。痛かったら、クラブ休んできてくれ。終了2分前に来てくれてもどうしようもない。試合前日に来るのも一緒。ならぬものはならぬ。ふー。
2019-06-09