昼の時間は、市役所で障害者区分認定審査会でした。
いつもながら、客観的資料から対象者の状態を想像して合議のうえ判定します。
胸が締め付けられるような思いをすることもしばしばです。
筆舌に尽くせぬハンディを背負いつつ、懸命に生きておられる様を感じます。
また今日は会議の連チャンで、夜診後整形外科医会の理事会でした。
主な議題は、新年度以後の公的出務の分担決めでした。
といっても、高齢化は進み新入会員のない状況ですから、ほぼすべて留任です。
私も先の身障者区分認定審査会、公務災判定委員会、看護学校の講師、学校医会理事を引き続き担当することになりました。
またいつも私たちが頭を悩ましているのが、学校健診における側弯症検診です。堺市はこれについては先進的な方式を実践しています。
側弯症は原因不明で突然進行性に背骨がらせん状に曲がってくる病気です。
これには早期発見、対象患者の早期治療以外にありません。
これを少ないマンパワーで確実に発見するかが問われます。
いろいろ試行錯誤しましたが、結局保護者がどれだけわが子に注意を払うのかが問われているのです。
ある年は、事前アンケートをとりました。すると「わからない」の項目を入れたことで、多くの(ほんとに多くの)保護者が「わからない」にしるしをつけ、健診がまともに行えない状況となりました。
これも学校間に格差が明確に存在し、地域差を痛感することとなりました。
全国で行われている学力診断テストを公開すべきと強く私が思う理由です。教育に無関心な親の多い校区に通わせたい人は少ないでしょう。
また学校からのチラシを詠まない層が確実にいることを知ったのも収穫でした。
親の義務を放棄しているのです。
聞けば、学校からのお知らせも極力漢字を減らし、字数を減らしているそうです。
「ゆとり教育」の賜物でしょうか?いつも言う日本人の劣化でしょうか。
今の日本は江戸時代以上に、実質的に堕落した結果の文盲が増えているかもしれません。
さすがに先生方が気の毒になる瞬間です。
学級崩壊の原因を作る生徒児童はその子を指導するのではなく、保護者を指導せよと私は考えてきましたが、確信しました。
親を教育すべきです。子を産めばいいなのではない。育ててこそ親である。
学校医のなり手がほとんどいなくなっている状況は当然でしょう。早晩立ち行かなくなります。
堺の側弯症検診も将来は暗いです。人が足りません。
せめて、弁護士のように、医師会(弁護士会)に入らねば、その地域で開業できないようにしてほしいものです。
医師は極めて公的な職業と感じるからです。
また国民も、国を守るのは自分一人一人の自覚であることを考えてもらいたいものです。
気が付けば日は変わって1時。おやすみなさい。