さて、大河ドラマ「真田丸」もいよいよ大阪冬の陣、夏の陣が迫り、佳境に入ってまいりました。初回以来、愚息と視聴し続けすっかり魅了されてしまった、真田の生き様。夏休みには上田をはじめ、信濃旅行を敢行しました。彼は戦国時代にだけ異様に詳しくなり、なんとしたことか甲冑マニアになってしまいました。番組の最中に武将の装束を解説してくれるのですが、何のことやらわかりません。明治節(もとい、文化の日)は、九度山を訪れました。肌寒さを感じる朝でしたが、さすが晴れの特異日、好天です。ばあちゃんと、長女も同行しました。橋本行き急行は結構混んでます。金剛山へ行く人で河内長野で空くだろうと思っていたら、ほとんどだれも降りません。橋本まで混雑。乗り換えても混雑は変わらず、何と、九度山で半分くらいが降車。あとは高野山へ行かれるのでしょう。いわゆるインバウンズはこのあたりにも増えているようで、スーツケースを持った旅行者を多く見かけました。九度山駅前。・・・何もない。結局何もなかった町でした。また中心街の規模も小さい。コンビニはありません。食事できる店も片手で余ります。とぼとぼと歩くと、ここだけ真新しい、九度山・真田ミュージアムが。上田のそれとよく似たしつらえで、展示期間が終わったら、この建物はどう使うのだろうと思いました。昌幸や信繁が蟄居した屋敷跡も、なんだかよくわからん建物で。唯一収穫は、ドラマの題字が左官の技術を用いて描かれてることを知ったことでしょうか。賑わっているのは、道の駅だけでした。結局は国土交通省の官僚と、土建屋と、地域の政治屋などが利権で潤うだけかと、無性に腹が立ちました。街おこしをするならば、訪問客の数に合わせた、兵站が必要でしょう。無能なのか、わざとなのか。昼食はおろか、休憩もできないような状態では、訪問客の印象はかえって悪化しませんか。でもね、中身はいいんですよ。苦し紛れに訪れた、柿の葉寿司の「九和楽」では、たまたま予約注文のあまりの柿の葉寿司を出来立てでいただけました。土産の堅くて乾いた代物しか知らなかったので、まさに目から鱗でした。あんなにジューシーで口に拡がる甘酸っぱい酸味のお寿司だったのですね。初めていただく息子が、最初はこわごわ、2個目からは「うまいうまい」とすごい勢いでした。そして、せっかくだからと「世界遺産」である「慈尊院」と「丹生官省符神社」を訪れました。女人高野、町石道の起点となってます。大阪の人間ですから?「世界遺産」なんて言われると、足跡を残したくなります。仁徳天皇陵を世界遺産にしたい連中もそれを狙っているのでしょうね。でも経済効果を産むでしょうか?それより私は、天皇陵というお墓を見世物にする、きわめて不敬な行いと考えております。お土産には当然、名産の「九度山の柿」を買い(安い!)、お茶する店もありませんので、午後早くに帰宅したのでした。3世代が一緒に観光するには、ちょうどよい加減の工程であったように思います。でも九度山。もう少し戦略を練ろうよ。