12月に入り、冬至も近くなってまいりました。昼の時間が短くなり、どうしても陰気な感じがしますね。私は朝6時半に起きますが、外はまだ暗くて、布団からなかなかでられません。ゴルフに行くときなど「こんな約束するんじゃなかった」とすら思います。緯度の高いパリは、もっと日が短かった。冬時間を採用していても明るくなるのは10時ころです。そして16時にはもう暗くなる。またなんとなく雨が多くなって、しかも驟雨といった感じの雨なんです。傘をさすのも面倒だし、顔をしかめながら歩いたものです。欧州の病院は朝が早く、7時半からカンファレンスです。真っ暗でしっとり濡れた石畳を、とぼとぼと歩くとき、日本に帰りたいと何度か思いました。そして暗いうちに手術が始まり、これも慣習で、すべての手術が終了するまで手術棟からでません。だから手術を終えた時にはもうまた真っ暗なんです。スタッフは月曜日から金曜日まで日光に当たらない生活をしているんです。私は基礎研究があったので、週の3日は昼で抜けましたが。陽が差して少しでも暖かければ、薄着になって太陽を浴びたい彼の地の人々の気持ちはよくわかります。それでもパリは冬がいいと思います。葉っぱの落ちたマロニエがパリのくすんだ建物に非常に合いました。冬は食べ物もおいしいですしね。なぜでしょう。パリ時代のことが書きたくなりました。おじゃまでしょうけど、また続けますね。