昨日、本年の診療を終えました。職員が退出した後、保険請求のための作業を行います。まえもって準備をしていたので23時ころには帰宅できました。年の区切りと言うことである種の感慨はあるのですが、昨日は10年近く勤務してくれた鍼灸師のI君が退職しました。有能なスポーツトレーナーでもあった彼は、卓越した理論と穏やかなで多くの患者さんに慕われました。残念ながらほとんどの患者さんには彼の持つ深い知識が伝わらなかったようです。リハビリこそが整形外科の神髄なのに。多くは安易なほうへ流れます。私の発信力の拙さも一因かな。ですから、レベルの高いアスリートは彼を慕って、よく通ってくれました。昨年「東北楽天イーグルス」にドラフトされプロ野球選手となった「村林」さんしかり。プロのバドミントン選手も身体のケアに来られました。正直言って、当院のリハビリは赤字です。理想と誇りだけで運営しています。理解していただけないもどかしさを抱えつつ。I君はこの旅、我が理想を実現すべく独立します。第2第3のプロ選手を送りだしてくれと願います。夢と希望を抱いた若者が挑戦する。心から応援します。ただ去られるばかりのこの初老の身には、腕をもがれるような感じがして、非常につらいです。疲れ切った身体をいやした後は、私たちの挑戦を理解してくださる方々に応えるべく、全身全霊力を注ぐ覚悟です。I君がんばれ!僕ももっと高みを目指す。