今年の大河ドラマ「いだてん」が終了した。

史上最低の低視聴率ばかりが喧伝されて、不遇の大河だった。

私は息子とともに最後まで大いに楽しませてもらった。

東京オリンピックは4歳の時だった。カラー放送が始まっていたらしいけど、我が家にカラーテレビがあるはずもない。

何故か家族3人で中国地方の旅をしていたように思う。その旅館で観た入場式の、国立競技場のいやに赤い赤土が印象に残っている。

大東亜戦争により中止となった東京五輪から、戦後復興とともにあった東京五輪。日本人がよりよい明日を夢見て、懸命に生きていた時代。

その片隅で生を受けたことを誇らしく思う。

学園紛争や、極左左翼の活動などあったけど、日本が蘇る日々を生きたことは私の人生に大いに影響していると思う。

大戦後の復興期の日本を描く放送では、毎回泣いていた。声を殺して観ていたけれど、嗚咽が止まらず、息子はさぞ「難儀やなぁ」と思っていたことだろう。何も言わんかったけれど。

たぶん父の心情を少し推し量ってくれていたのだろうと信じる。

最終回は今までのどのドラマより心が揺さぶれるものであった。

「いだてん」はよかった。本当に良かった。