先週末の安倍総理の記者会見以後、学校が休みになり、人通りも減ったように感じる。

近所のスーパーも時短営業が始まり、当院も時短しているという噂が流れ迷惑している。

これなら笑い話で済むのだけれど、困るのはリハビリテーションに通う人が減ったということだ。

収入が減ることを嘆いているのではない。寝たきりの方が増えることを危惧しているのである。当院まで、よたよたとではあるが通ってきて、体操したりマシンで筋トレしたりして何とかADL(日常生活の活動力)を維持しておられる方は多いのである。

私たちから見れば、綱渡りのような毎日を送っているのだけれど、ご本人・ご家族は気づいていない。歩みをやめれば落っこちるのである。

お金のかかる話だから、「来てください」とはこちらから言えない。

たぶん家族から「肺炎避けるために家に居なさい」と言われているのだろう。

じっとしてテレビばかり見ていたらどうなるか。2週間訓練を休むと回復に8週間かかる。もしその間に足腰が弱り、通院ができなくなると寝たきり状態になる。そうなればまず回復は望めない。

当院でこれだから、介護施設への通所も減っているのではないか。

武漢熱騒動が終われば、全国で寝たきり患者が急増していることを心から心配する。

木を見て森を見ず。ワイドショーばかり観ている人は、物事の軽重が分からなくなっているのだろう。