来年年明け早々、高島屋堺店が60年余の歴史に幕を閉じる。政令指定都市のおひざ元で百貨店がなくなるとは、絶句である。消費志向が変化しているので、ある程度許容するものでもある。しつこいけど、政令指定都市やで。

私の不安は、百貨店と同じビルに入る書店の存在であった。

「丸善」。老舗の書店である。

噂では、ここも閉店するらしい。

これはあかんやろ。

本を購入するのは、生活雑貨を漁るのとはわけが違う。書籍購入は文化活動なんである。

芸術と文化をないがしろにする街は一流でありえないと思う。

丸善は堺市役所と交差点を挟んで斜め真向いである。ここから百貨店と書店が消える。

行政(市長)は何を考えているのか。

堺の市長はご存じ「維新」出身である。何もかも「無用の用」を財政の名のもと粛清していき、殺伐とした「効率至上」の行政で市民生活は豊かになりましたか?

市役所の職員ですら、書店に立ち寄らない行政で、市民の暮らしに潤いがあるのか?

そういえば映画館も市の中心からなくなった。車を使わないと行けないシネコンてどう?

堺銀座の名画座は跡形もない。大衆演劇が頑張っているので、まだ救われるけど。

高齢者(65歳)になって、世間からはじき出されてる雰囲気を味わっている。

本屋漁りができなくなった日本はいよいよ終末を感じるのである。

読書の喜びがわからないミュータントの存在はまたそのうちに。