先週土曜日は堺市医師会整形外科医会の総会・新年学術講演会、そして新年会でした。

特筆すべきは3年ぶりに堺市内の基幹病院の勤務医の先生方も参加されたことでした。

実は開業医の集まりに、勤務医が参加することは非常にまれなことなのです。

手術主体の勤務医と、手術しない開業医。診てる患者さんの層が異なります。

しかし、手術の必要のある患者さんを的確に病院に紹介する必要がありますよね。

だからこうした交流は必要なのです。

コロナ禍で、会食も気を遣う中、堺市民病院・大阪労災病院・清恵会病院・ベルランド病院の先生方が20名も参加されました。私たちが招待したわけでありません。皆さん、自腹を切ってのことです。

そりゃネットでホームページを見れば、どの先生がどんな手術をしているかわかります。でもされだけではだめなんです。食事を共にしながら、紹介患者さんのその後のお礼や、最先端の現場はどうなっているのかや、新しく着任された先生のお人柄などなど、五感で感じる情報が大事なんです。

解散するのが惜しいほどの濃密な4時間でした。

堺市医師会整形外科医会は、開業医同士の連帯は、他に類を見ないほど濃密で、固いきずなで結ばれています。尤も、講演会や夜遅くの会議、ホントはしたくない公務に携わるなど、「彼は信頼できる」という仲間に限られますが。

今回も会員の半分以下の参加だったのが残念です。紹介する先生と情報交換する絶好の機会なのに。

かたや勤務医の先生方は20名も参加してくれました。皆さん過労死しないかと思うほどの激務をこなしておられました。その中で、我々開業医のために(自分のためでもありますが)参加いただけたのは、長年私たちが病院診療所の心まで通った連携を模索してきた賜と自負します。

私たち開業医の役割の一つが、交通整理です。自院で診ることのできる患者さん、紹介して手術を要する患者さんを的確に区別せねばなりません。では誰に紹介するか?どの病院の誰先生に紹介するか。

てを労災病院に紹介なんて無責任でしょう。

私は時には、奈良県の病院を紹介することもあります。

ここに日ごろ勉強会に参加し、多くの先生方と会話し交流し、的確な紹介先を判断する。

ここにも開業医の真骨頂があります。

そこを患者さんにはわかっていただきたいものです。

それにしても、こんな素晴らし機会に半分も参加しないなんて、もったいないなぁと感じたのでした