昨年のコロナ発生時間もなくから、私が「自粛不要」を言い続けてきていることはある程度ご存じと思う。
もちろん、夜の街でネエちゃんと談笑するなどは論外だが、会食でも観劇でもすればいいと言ってきた。
何度も言うが、武漢ウイルスは致死率がインフルエンザとあまり変わらない。インフルで皆さん自粛します?
外食をしていないのは、ただ単に酒が提供されないからである。ワインの出ないイタリアンはありえない。紹興酒の飲めない中国料理も味気ない。ビールの飲めない焼肉はありえない。だから酒の提供が再開されれば馴染みの店を助けるためにどんどん外食するつもり。
老母は変わらずいそいそと宝塚通いしているし。
私は私で予定のない休日は、映画にでかけている。
学生のころは金欠だからロードショーには行けず、よく新世界で3本500円くらいのを集中して観に行った。キリン会館もあったころである。宿院にも映画館があった。
朝一番の映画館は空いている。それに還暦を過ぎたので、シルバー料金1200円である。あんな快適なシートで、広々と誰にも邪魔されず(家でのビデオは集中できない)、孤独を楽しめる。
先日は「孤狼の血」というやくざ映画を観た。鈴木亮平の狂気がよかった。描写もえげつなく、たぶん地上波での放送は困難じゃないかな。カットすれば訳が分からなくなる。ただ朝から観るものでもなかった。
昨日は「クーリエ」という、米ソ冷戦時代、「キューバ危機」の時に活躍したスパイの話。軍隊も持たず戦後76年腑抜けになった日本の映画からは望むべくもない、リアリティがよかった。いつの間にか厳しい引き締まった顔の俳優が日本からいなくなった。
10月に入ると、待望の「007」が上映される。コロナ禍で1年以上お蔵入りだったものだ。大好きなダニエル・クレイグ演じるボンドの最終作である。笑わないボンド。何度観てもいい。ウォッカでシェイクするという風変わりな「マティーニ」を学んだのも007。ヴェスパーという007の題名から名づけられたマティーニもある。007の背中は私が真似したい男ぶりなんである。
秋が深まれば「燃えよ剣」が始まる。言わずもがな、新選組土方歳三を描いた司馬遼太郎の小説である。原作を読んで新選組の悲哀を痛切に感じた。映像で観てみたい。
早く映画館でもビールの販売が再開されることを待ち望む。