私はこう見えてお調子者である。

自分の生きる道に直接の関係がないことは、基本的にどうでもいい。

食事だって、好き嫌いはほぼないので何が供されようがかまわない。舌も肥えてないし。しかもどれも美味しくいただける。

何事にも拘る人が理解できない。それで自分の人生が豊かになるとも思えない。といってその人を蔑む気はさらさらない。私と違う人生観をお持ちなのだろうと思うのだ。

今は生活の一部になっているゴルフも、開業するまでは「体力も下り坂の中年が日本一になるなんてスポーツと違う」と毛嫌いしていた。でも開業して友人が増えそうなので始めた挙句、今では名門と言われるゴルフ倶楽部のメンバーである。これとて、知り合いの弁護士さんに誘われたから入会した。名門とも知らずに。失礼千万な話である。名門に入ってよかったのは、人生の参考になるような心豊かな人が多いということだ。私はゴルフよりクラブライフを楽しんでいるのだ。今から思えば安い投資だった。

だから道具への拘りもなく、10年近く同じ用具を使っている。新製品を使えば少しはまともなスコアが出せるかもしれないが。道具に金を使うより、筋トレに投資する人間なのだ。

ボート免許も30数年前の勤務先で取得ブームだったので、夏休みに何の予定もなかったので二日間で取得した。その後30年眠らせ続けて、2年前息子が釣りに興味を持ったので、講習を受け2級免許を復活させた。

このたび、1級船舶免許を取得した。2級では航行できない海域を播磨灘に見つけたからである。海上保安庁に捕まるのは癪に障ると考えたから。といって自由に使える船があるわけではない。「1級」という響きに負けたともいえる。

万が一わが家系にありえないと思っていた長命に恵まれ、無事リタイア出来たら、瀬戸内海をクルーズしたら楽しいだろうなというそれだけの理由だ。

辛坊さんみたいに太平洋を横断する根性はない。

何となく、それっぽいことを楽しんでその気でいるジジイになれたらなぁと思うのである。

いつのことやら。